【恭加の「 THEATRE for ALL 」感想文】31 「もるめたも」

2022年8月8日

目がついた「もるめたも」の文字と涙をながしている鬼の子供のイラスト

こんにちは。恭加 (きょうか) です。

恭加がご紹介する、バリアフリー オンライン劇場THEATRE for ALLの作品。

少しずつ紹介してきましたが、今回は「もるめたもをご紹介します。

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この作品は、今まで自分だと思っていたものが、水や魚や鳥、土や菌や火、宇宙にまで形を変える物語である。


窓の中にいる子どもの涙が溢れ、涙がたまる。気が付くと体が溶け水になっていた。

水が窓から溢れ出し、水が海になる。

子どもは魚に変わり、鳥に食べられ鳥になる。

鳥になると広い空を飛び回り、空に溶け風になる。

風になったかと思えば小鳥になり、ナマケモノの毛の中に住み着く。

ナマケモノが体勢を変えると落ちて土の中で菌になる。

炎になり山火事が起こる。どんどん大きくなるが、雨が降り炎が消えてなくなる。

すると真っ暗の中に蛍光色に光った子供が出てきて、色々な形の蛍光色の生き物たちと踊る。

蛍光色の生き物が宇宙に吸い込まれる。

お日様が出て朝が来ると、宇宙から子供に戻り窓の前から去り終わる。

始めは泣いていた主人公だが、朝が‪来てお日様に当たっているとすっきりとした表情に変わっていた。


鳥になるシーンでは、空を気持ちよさそうに飛んでいて、私も一度でいいから大きな空を飛んでみたいと思った。

「もし自分が人間ではなく他の生物やものに生まれていたら?」と考えさせられる作品でもあった。


主人公は様々なものに姿かたちを変えるたびに今まで知らなかった色々な世界を見る。

自分が今見ているもの、居る場所がすべてではなく、世の中はもっといろんなことがあるという事を伝えようとしている作品だと感じた。


この作品はアニメーションであり、小さな子どもでも見やすいので、

この作品を通して視野が広がり、感じることや考えることが変わってくるという事に気付いてほしい。


最後の宇宙のシーンでは、暗闇の中に色々な生き物がネオンで描かれていてとても綺麗だった。

全体的に絵が特徴的でかわいく、遊びながら想像する力が身につくと思った。


この作品には会話などはなく、ナレーションのみで物語は進んでいき、映像でみせる動画である。

なので言葉がわからない小さな子供でも楽しめる作品だ。

また、音声ガイドがあり、場面や人物の動き等視覚情報をナレーションで説明してくれるので

視覚障害者も楽しんでみることができると感じた。

バリアフリー日本語字幕では、ナレーションはもちろん音楽が鳴っているところでは♪のマークが表示されている。

そして字幕には難しい漢字は使われていないので子どもでも読みやすい字幕になっている。

アクセシビリティに配慮されている作品のため色んな方に楽しんでもらえる作品だと思った。


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