【恭加の「THEATRE for ALL 」感想文 番外編】厨房のありす 7話 「生まれてきてくれてありがとう」
こんにちは。恭加 (きょうか) です。
2024年1月~3月に日本テレビ系で放送していた「厨房のありす」」の感想文。
今回は第7話です。
ー-------------
この作品は街の小さな料理店「ありすのお勝手」を中心に生きづらさを抱えた人々が織り成す少し切なくて暖かいハートフルミステリーである。
思いが通じあったありすと倖生(こうせい)。しかしその翌日、倖生について「窃盗で逮捕歴があるやばいやつ」「横領犯の息子」と、SNSの記事が出回り、倖生は「みんなに迷惑をかけるから」と店を出る。
ホールスタッフが不在のため、ありすのお勝手は休業することになる。
しかし、ありすのことを心配した友人の和紗(かずさ)は妊娠中で予定日直前にも関わらず、自分がホールをやるから店をやろうと提案する。ありすは前を向き、店を回したり、和紗に同行のもと恋活パーティーにも参加したりするが、頑張りすぎた和紗が倒れてしまう。
7話は一気に話がすすみ、とてもあわただしい展開だった印象がある。
6話の最後にありすと倖生が思いを伝え合い、お互いが両思いだということがわかったかと思ったらすぐにすれ違う。ありすや倖生、ありすの父や和紗、ありすの周りにいる人たちはみんな自分を犠牲にしても相手の事を守ろうとするのが見ていてもどかしい気持ちになった。
倖生が出ていって、倖生の事ばかり考えてしまうありすは倖生を忘れることを決心。忙しくするために休んでいたお店を再開したり、今まで周りに優しく見守ってもらっていたが、
「今こそ外に出て知らない人達の中でも人間関係を構築すべき時なのかもしれない」と言い、恋活パーティーに参加する。
恋活パーティーでありすは相手からの話は聞かずにただひたすらに質問を繰り返す。
男性から「ありすさんの好きなものの話が聞きたい」と言われ、化学の専門的な話をすると、「ご飯食べてこようかな」と逃げられる。しかし、ありすは男性を追いかけ、からあげを皿にとる男性に向かい「肌が荒れてるからからあげを食べてはダメ」と言う。
そしてカップル成立を合図する大きな音が数回あり、ありすがパニックになり色んな人にぶつかる。和紗がありすをなだめておさまったが、初めての恋活パーティーは散々な結果で終わる。
倖生の父は、同僚で恋人だった心護(しんご)に横領を促され、倖生の母と結婚してからも心護と愛人関係が続いた。
母は父の代わりにたくさん働き過労で亡くなったこと、その怨みを晴らすためにありすの家に行ったと倖生が打ち明けるとありすがショックを受ける。
少し前まで周りから守られて生きてきたありすが、ショックを受けても逃げずにちゃんと話して解決しようとしている姿や、1話ではコップやお茶碗の色が違うと少しパニックになっていたありすが自分から新しい人間関係を構築しようとしている姿にとても成長を感じた。
ありすは回を重ねる毎に驚くほど成長している。また、倖生に自分の気持ちを伝えるシーンでは、素直で真っ直ぐなありすだからこそ伝わるものがあって、その姿が愛おしかった。
この作品の放送は終了しているが、huluで全話観ることが出来る。