【恭加の「THEATRE for ALL 」感想文】第73回「伊賀公一さんに聞く『色弱者のアクセシビリティ』」

2024年11月4日

伊賀公一さんに聞く『色弱者のアクセシビリティ』トップ画像。パソコンに向かう伊賀さん。伊賀公一の文字

こんにちは。恭加 (きょうか) です。

恭加がご紹介する、バリアフリー オンライン劇場THEATRE for ALL新しいウィンドウで開くの作品。

第73回は「【100の回路】伊賀公一さんに聞く「色弱者のアクセシビリティ」新しいウィンドウで開くです。

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【100の回路】伊賀公一さんに聞く「色弱者のアクセシビリティ」


今回はTheatre for all サイトの中の【100の回路】というコラムより、NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)の副理事長として、誰もが分かりやすいカラーデザインを提案・アドバイスしていらっしゃる伊賀公一さんの記事を取り上げる。このコラムでは伊賀さん自身の体験をお聞きしながら、舞台芸術とのアクセシブルな回路を探っていく。


人類の多くが目に赤・緑・青の3つの色センサーを持ち、これを3色覚という。この3色覚に対して1つの色センサーが欠落した人を2色覚という。

伊賀さんはP型色覚という2色覚である。

P型色覚とは、網膜に赤を強く感じるL錐体がないか機能しない、あるいはM錐体に近い特性を持つL錐体を有する色覚タイプである。

つまり、赤を暗く感じ、赤〜緑の波長差がわかりにくい人の事である。色弱ともいう。

日本では男性の20人に1人、50人に1人がこの色弱に当てはまる。


「赤色が見えない、透けて見える」と誤解されがちだが、赤色が透けてるのではなく暗く見えて他の色と差が分かりにくくなるのだ。

試験勉強のためによく使っていた赤色の暗記シートセットを伊賀さんが使うと、赤色のフィルターを被せると参考書の黒の文字も見えなくなるらしいが、逆にD型色覚と呼ばれる緑色弱の方が使うと赤いフィルターの下の赤いペンも見えてしまい使えないらしい。


私は3色覚で今まで何気なく使ってきたものが実は使えなかったという例を聞き驚いた。

だが、3色覚だから普通、2色覚だから異常という考えではなく、色覚には異常も正常も無いと伊賀さんは話す。

最近は学術的にも正常、異常とわかるのではなくそもそもみんなそれぞれが違う見え方をしているということが明らかになっていて正常な人がいないという見解になっているようだ。


よくSNSでこれは何色にみえる?という動画が流れてくる。これが色覚に繋がる動画だったのかはわからないが、私には絶対この色にしか見えないと思ってもそこのコメント欄を見ると自分と違う色をコメントしてる人がたくさんいて、こんなに見え方が違うのかとびっくりしたのを覚えている。


色覚意外にも味覚、聴覚、嗅覚、人間の能力はすごいけれどどれも思ってる以上に個人差があるのだと思う。

例えば聴覚も人によって差があるし、味覚なんて好き嫌い含め個人差が大きい。

同じように色覚にも差があるのはある意味当たり前で、人間が便宜的に作った色のグラデーションや名前で統一しようとすること自体無理があるのかもしれないと思った。

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