【サニーバンク会員アンケート報告】住まいについてのアンケート

2020年8月13日

住まいについてのアンケートイメージ

「住まいについてのアンケート」

2020年8月

「障害が理由で住環境について困った経験がない」回答者が58% 困った経験の内容は「障害が理由で賃貸契約ができない」「住める場所が限られる」、「騒音」が多く、 「地域の理解」「住居のバリアフリー化」を求めている。

サニーバンク会員である障害者が住環境についてどのように感じているのか、アンケート調査を実施しました。

  • 対象者:サニーバンク会員
  • 調査方法:WEBアンケート
  • 調査期間:2020年5月25日~8月5日 (回答数52)

 「調査結果」 

Q1. あなたの住居についてあてはまるものをお選びください。(単一回答)

住まいアンケートQ1グラフ 

 一番多かった回答は「自己または家族所有の一戸建て」38%、次いで「賃貸の集合住宅」31%でした。賃貸/自己または家族所有に住んでいる人はそれぞれ48%と同数でした。 その他の内容はゲストハウス、シェアハウスがそれぞれ1名ずつでした。


Q2.今後、住居を選ぶ際に重視したい点をお選びください。(住居を選ぶ可能性が少ない場合も住居を選ぶ機会を想定してお答えください。)(複数回答)

住まいアンケートQ2グラフ 

多かった回答は「価格が手ごろであること」37回答、「交通の便のよさ」33回答、「買い物の便のよさ」30回答でした。 また、「その他」の内容は以下の通りです。

  • 治安の良さ、騒音のなさ (2回答)
  • 防音があること
  • キッチンの使いやすさ/防音性
  • テレワークがしやすいこと
  • ペットを飼えるかどうか
  • 戸建てであること(集合住宅の場合、上下階などの騒音が大変気になるため)
  • 混雑を避けられるところ
  • 自身、または他人の生活音等が気にならないか(防音設備)
  • 保健所の近くなど、手帳の更新や、役所の申請に行きやすいこと


Q3 . これまで障害が理由で住環境で困った経験はありますか? (単一回答)

住まいアンケートQ3グラフ 

「困った経験がある」42%、「困った経験はない」58%と困った経験がない回答者が半数以上という結果でした。 


Q4 . 「障害が理由で住環境で困ったことがある」とお答えになった方はどのような点でお困りになったのかご記入ください。 (自由回答)

自由回答でお聞きした内容を分類してご紹介します。 

騒音についての回答
  • 家の中でパニックになり大声を出してしまうことがあった。騒音トラブルが心配。
  • 外の音が気に障ってしかたない、来客(セールス含む)の対応に困る等
  • 自己調整が苦手なので、騒音や夏の高温に耐えるのが難しい点
  • 実家に居た時、交通量が多い道にある家に住んでいた。聴覚過敏が辛かった。
  • 職場が遠すぎたり、よく混む路線の近くにいるとパニックになるのでそれは困りました。それと周りに子供が多い場所や公園の近くはうるさいので仕事に集中できないトラブルもありました。
  • 昔住んでいたアパートで、聴覚過敏があったときに外の音や近くの道路を 車が走った時の音が聞こえて眠れないときがありました。
  • 騒音によるストレス (聴覚過敏)
  • 聴覚過敏が原因で集合住宅に住むことが出来なかった。 発達障害の特性からパニックで大声を出し、大家さんから心配された。大家さんに説明するのが大変だった。
賃貸契約に関する回答
  • そもそも賃貸物件を貸してくれません。 障害者自立支援法ができた今でも偏見は多く、「視覚障害の方にはちょっと」と言葉を濁すオーナーや、あからさまに賃貸契約を断ってくる方もいます。 条件付き、たとえば「自分で火を扱わないならいいですよ」といった物件もありました。
  • 一人では賃貸契約自体できない
  • 生活保護を受けたいと相談したのですが自分はあまり苦しんでいない、同居人もいるから世話してもらえるでしょうと心のないことは言われたことがあります。障害で仕事があまりできないのに理解はもらえないです。それで不動産屋さんに事情を伝えても「フリーランスで障害で月収が不安定なのはちょっと…」と毎回言われるので今まで賃貸契約ができたのは1回もありません。
  • 精神障害で年金を受けている場合、断られるケースが多いとのことで、転居先の候補が限られる
  • 賃貸契約を躊躇される
  • 入居前で下見時点の話だが、障害を理由に断られた事がある
交通の便に関する回答
  • 現在、自分が住んでいるところは電車の駅までが遠いので、遠出しなくてはならないときが不便です。
  • 交通の便が悪い
住宅の設備に関する回答
  • 聴覚障害の等級を理由に、玄関の呼び鈴と連動したシステムを支給して貰えなかった。
  • 通路・階段・部屋などが暗い 段差や障害物があり移動に困ることがあった 設備のスイッチやボタンが分からない
その他
  • 広いとモノをなくし易い。
  • 買い物に行くのが大変

騒音に関する回答が9回答と一番多く、賃貸契約ができないという回答が6回答で続いています。


Q5. 障害を考慮した場合に、住環境に求めることを自由にご記入ください。(自由回答)

自由回答でお聞きした内容を分類して集計しました。

  住まいアンケートQ5グラフ

回答内容は以下の通りです。

騒音に関する意見

  • 防音性/遮熱性/静かな環境/バス停が近いと便利
  • 騒音がないこと、交通の便が良いまたは駐車場がある、不動産会社や大家と話がしやすい、周囲からの偏見や差別がない
  • 戸建てであること、遮音が適度にされていること、賃料が安いこと。
  • 他人や来訪者に干渉されにくい環境
  • 防音性が高いこと、人通りの多い環境を避けやすい立地であること そこそこ静かなところ
  • 周りの環境が静かで、治安がよいこと
  • 睡眠時間の乱れが体調悪化の引き金になると注意されているので、夜間は静かであること。
  • 生活音が気にならない事。
  • 静かな環境に住みたい。車のエンジン音や近隣の施設の稼働音、人の話し声が気になってしまうので、防音性のある外壁の家ならいいのにと思う。 ネット回線やソーラーパネルの営業電話も本当にストレスなので、着信拒否できる固定電話も欲しい。
  • 騒音が少ないこと
  • 防音設備・防音対策
立地に関する意見
  • 駅の近さ 家賃の安さ 螺旋階段は除く
  • 車が運転できないので駅から歩ける距離で住みたい。 近隣の夜の照明や歩道の段差、放置自転車が少ないなどの歩きやすさを重視。 全体的に明るい部屋が良い。
  • とかく視覚障碍者は貸してくれない、購入できない問題が大変多いと感じているので、まずは住まわせてほしいという基本的なところです。 駅の近く、買い物がしやすいといった立地条件も重要ですが、まずは住まわせてほしいと思います。
  • ほどよい無関心さ 交通の便の良さ
  • 公共交通機関を使用しなくても最低限の生活必需品が手に入る事。
  • 体調が優れないときに、近場に買い物ができたり食品を調達できる環境があること。
  • 体調を崩しやすいので、近くに信頼できる病院があるとありがたい。
  • 体力がなく、車の運転もできないため、多少部屋が狭かったり古かったりしても駅から近いところがいいです。
  • 通勤が楽である ある程度の広さがある
  • 通退勤のストレス緩和のため始発駅付近を選びたい。
  • 電車の駅からもう少し近い方が助かります。
  • 病院が近いこと
  • 落ち着ける場所であること
バリアフリー設備
  • インターホン(カメラ付き、フラッシュランプ付き)、防災無線の文字表示、各警報の可視化
  • エレベーターに音声ガイドがある
  • セキュリティがしっかりしている環境。入口ドア等
  • バリアフリーにつきると思います。
  • バリアフリー対応の住宅というと、段差がない、スライド扉や折りたたみ扉、各所に様様な手すりという、明らかに「やってます」感のある住居かと思います。もっと個々の状況に合わせてリフォームのできる住宅が、戸建てにしても集合住宅にしても増えて欲しいと思いますし、私はそういう特別感のない住居で過ごしたいと思います。
  • 階段には手すり欲しい
  • 照明装置の工夫。レイアウト、段差の解消などの工夫。階段の安全性の確保。
  • 静か、視覚・聴覚障がい者向けの支援があること(聴覚障がい者用のインターフォンの設置等)
  • 段差がない、角がない
  • 聴覚障害なので、特に求めては居ない。 強いて言えばドアモニター、フラッシュは必須。
地域環境
  • 障害者が孤立せずに生活出来る地域環境を求める。
  • 障がい者だから他の住人に迷惑をかける、支援が必要あってもなくても自立できないと言う偏見はやめて欲しいです。健常者と同じように安心して暮らしたいのでもっと理解して欲しいです。
その他
  • 休めるスペース。
  • 見渡し易い事。


まとめ

住環境について「困ったことはない」という回答の方が多かったのは予想外でしたが、「自身または家族所有の住宅(戸建ておよび集合住宅)」に住んでいる人が多いためだと考えられます。 

自由回答で聴取した「困った体験」は「騒音」や「賃貸契約」に関する意見が多く見られました。 そして、「障害者だから他の住人に迷惑をかける、という考え方はやめてほしい」という回答に障害者の意見が集約されているように感じました。

回答者属性


住まいアンケート回答者属性 

(その他内容/内部障害2名、難聴、ベンゾジアゼピン離脱症候群、適応障害、健常者)

本調査に関するお問合わせ先 

株式会社メジャメンツ サニーバンク事務局

sunnybank@measurements.co.jp

障害者専門クラウドソーシングサービス サニーバンク

https://sunnybank.jp/ 

サニーバンクへの会員登録はこちらから

ページトップへ移動