サニーバンクの目指すところとビジョン・現状について

2019年11月20日

サニーバンクのスローガン画像

*この記事は「くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第161回 「特別編:障害者向けクラウドソーシングサービス『サニーバンク』についてお話を伺ったよ!」ってお話」からの転載です サニーバンクのビジョンや目指すところを解説しておりますので、ぜひご覧ください!


くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第161回 「特別編:障害者向けクラウドソーシングサービス『サニーバンク』についてお話を伺ったよ!」ってお話

 

今回のゲスト

サニーバンク上濱のイラスト画像 

上濱 直樹 

 ITエンジニアとしてJAVAなどの開発に従事していたがSBI大学院大学にて経営を学んだことをきっかけに独立。2011年に株式会社メジャメンツを設立した。業務を通じて障害者の就労問題に関心を持ち2018年に障害者向けのクラウドソーシングサービ「サニーバンク」をリリース。大学受験を控えた子どもを持つ二児の父。


いつもの二人

インタビューアー紹介イラスト画像


【ASDならではのツッコミをしていきます】


[く] こんばんは。くらげです。 

 [寺] こんばんは。寺島です。さて、今回はくらげさんの勤務先である「サニーバンク」を運営するメジャメンツの社長である上濱直樹さんをゲストにお呼びしました! 

 [上] 上濱です。よろしくお願いします。

 [く] お忙しい中ありがとうございます。寺島さんが色々お聞きしたいことがある、ということもあって、上濱に直接質問して下さい!というところからの鼎談となりました。寺島さんがアブナイところに突っ込んだら止めるのでご自由にお話いただければ! 

 [上] あまり口を滑らせないように気をつけます(笑) 

 [寺] 空気読まないASDの特性をふんだんに発揮してビシビシ追求していきます! (笑)では早速始めて行きましょうか。私は、サニーバンクさんの仕事についてはサイトを拝見したり、くらげさんが人材バンクみたいな仕事するんだよーというぐらいしか聞いていないので、今日は、そういった立場から「サニーバンクさんのお仕事」について聞いていきたいと思います。その上でうまく広報につながるような記事ができたらなという感じです。 

[上] はい。よろしくお願いいたします。   


 【サニーバンク設立の経緯について】


[寺] まず、サニーバンクさんはどのような経緯で作られたのですか?まだ新しい会社と伺っていますが。

  [上] サニーバンクの運営会社であるメジャメンツ自体は8年目で、サニーバンクは昨年立ち上げました。メジャメンツはウェブサイトの品質管理等を生業としていて、その中で品質管理の項目に「ウェブアクセシビリティ」というのがありまして、それのコンサルタントをしています。

[く] 一応、ウェブアクセシビリティについて伺ってよろしいでしょうか?

[上] ざっくりいうと、目の見えない方や高齢者、手が震える方などでもウェブサイトでちゃんと情報を得られるようにしようという基準ですね。正しく守られているかどうかの自動検出プログラム等も作っていたのですが、実際に障害者の方にウェブアクセシビリティの検証のために触ってもらうと我々では気づかなかった部分が見えてきたんですね。 

[く] 上濱さんはもともとはエンジニアだったんですね。 

[上] はい。元はインターネットが流行る前からエンジニアでJavaとかでプログラム書いたりしてました。 

[寺] おお、いま私の隠しパラメータがピロリンと上がりました!わたくし手を動かす人は信用できると思ってるんですよ! 

[く] 手を動かさない人は評価が低いんですか(笑)

[寺] 自分がやったことのない仕事を得意でしょ?って専門家に振る人って、得てして現場に無理させる印象が…。未経験ですが消費者感覚でとかナニって思いますよ。企画はサービスを受ける人の立場で考えて、作業はプロフェッショナルなのは当たり前でしょう。

[く] うわぁ、めんどくさいクリエイターの矜持!

[上] 詳細は明かせませんが、みなさんが知っているようなサービスにも関わっていますよ(笑)

[寺] 是非オフでお聞きしたいです(笑)話を戻すと、ウェブアクセシビリティを通して障害者の方々と接点を持たれたのですね。それから、現在の人材バンクのような形を作ろうと思ったのはどのようなきっかけですか?

[上] はい、で、障害者の方にいろいろと聞いてるうちに、アクセシビリティ以外の話もするようになって、もっと仕事が欲しいとか働きたいという話が多かったというのがサニーバンクを立ち上げたきっけかですね。

[寺] それは「仕事がない」というお話ですか?

[上] 当然、雇用がない、という方も多いのですが、それだけではなく、いろんな方の実例を聞いていくうちに面白い話をいろいろ聞きまして。例えば目の見えない方で点字を読んでいくうちに指先が鋭敏になって、今では今治のタオル工場で品質管理をされていたり、目が見えないので耳を頼りにしていくうちに絶対音感が付いて、カラオケの採譜をされていたり、結構通常の人よりも特殊技能が活かされている方がいました。

[寺] なるほど、確かにそういう実例はありますね。

[上] 一方で、やはり雇用されず悩んでる方も多いのも無視できません。というところで、雇用されない方にも何か仕事が出来ないか、なるべくなら特殊技能が生きて付加価値のある仕事ができないか、というところからというのから、クラウドソーシングサービスを考えました。

サニーバンクのイメージイラスト画像

[寺] 最近では福祉の方からのアプローチでは、プリミティブアートを作成したり、IT人材を養成する学校のようなものもありますよね。これに並んで障害者の方の職域を広げるものと考えて良いのでしょうか?

[上] 就労移行支援とかになると、どうしてもデータ入力とかが中心になって賃金も安くなるので、付加価値のある仕事ができるというデータベースを作りたいと思ってます。その人の苦手な部分ではなく明るい部分(サニーサイド)を集めたデータベースということで、サニーバンクと名付けました。   


【サニーバンクのアドバイザーについて】


[寺] サニーバンクの名前はサニーサイドから来ているのですね。少し具体的な話を伺いますが、現状では障害のある方(就労希望者)と企業(仕事のクライアント)の双方を募集しているところなのでしょうか?

[上] はい。まだ初めて間もないので、どちらも少ないのですが、双方募集中です。

[寺] 具体的にはどのように障害のある方や企業を集めているのですか?

[上] 企業の方はもともとメジャメンツにいた社員にお願いしています。障害者の方については、それぞれの当事者の方でインフルエンサー的な方にアドバイザーとなっていただいて、啓蒙活動をお願いする方向で進めてます。

[寺] くらげさんも?

[く] ボクもです。

[寺] 他の方も差し支えなければ教えていただいていいですか。

[く] 今のところ、寝たきり社長として有名な株式会社仙拓代表取締役の佐藤仙務さんやカクテルズ代表で自身も弱視の伊敷政英さんがおります。

  サニーバンクアドバイザーの写真画像 

[上] このアドバイザーを数十人に増やしたいと思ってます。いま、様々な方面でアプローチしています。

[寺] アドバイザーの活動ですが、くらげさんはTwitterが窓口となっている印象ですね。他の方もTwitterなどのSNSでの発信が主なのですか?

[上] TwitterとFacebookが主ですね。

[寺] アドバイザーの方の仕事は、主にサニーバンクさんへの入り口を作ることという理解で良いでしょうか?

[上] 一つは啓蒙活動(入口を作る)で、もう一つは入った人のケア(やりづらい部分はないか?こういう仕事は取ってこれないか?)みたいなものを依頼しています。

[寺] なるほど。くらげさん、責任重大ですね!

[く] 日々、地道にいろんな方面に興味をもってもらえないか営業してるんですよこれでも…。

[上] 期待していますので頑張って下さい(笑)

教えてウエハマさーんサニーバンクって何?イラスト画像


【誰が登録できるの?】


[寺] 実は、私も登録しようかなと思ってサニーバンクさんのサイトを拝見したのですが、登録資格といいますか、「こういう方に登録してほしい」という人物像をお伺いしたいと思いました。まず、各種手帳をお持ちの方、ですよね?

[上] まず、手帳の有無なのですが、他にも働けない事情をお持ちの方も登録いただけるようにしました。意外と手帳をもらえないけれども悩まれている方も多かったので。

[く] 手帳をもっていないけど支援がないと仕事ができない…という隙間の障害の方はかなりいますね。寺島さんも手帳がもらえない障害者という面では「隙間の障害」に該当しますね。

[寺] そうです。私もがっつりASDなのですが、IQが基準を満たさず、手帳での支援対象になれなかったのです。概日リズム性睡眠障害もあるのですが、現状では睡眠障害は手帳の対象になる障害ではないんです…。それで、サニーバンクさんに登録できる可能性はあるかなと思ったのですが。 

[上] 是非登録お願いします(笑)


【どんな仕事があるの?】


[寺] あ、良いんですか。よろしくお願いします!(笑)今のところ、アクセシビリティの仕事が中心なようですが、障害のある方をトレーニングして、仕事が発生したら都度受注という感じですよね?

[上] そうですね、アクセシビリティの仕事は既存のお客様からとかも取りやすいので進めやすいです。

[寺] ストレートに言って、サニーバンクさんの仕事だけで生計を立てるのは大変そうな気もしますが…。

[上] 現在はまだ仕事のメニュー化が進んでいないんです。最初はサニーバンクが企業との間に入る「プロジェクト型」での仕事を集めて、それからメニュー化や仕様や価格を決め打ちにして単純化して障害のある方と企業が直接契約を結ぶ「ネット完結型」を開発していきたいです。また、仕事を1つで稼ごうとすると大変ですが、「アクセシビリティのお仕事」「アンケートに答える」「試作品のレポート」などを複数こなしていく感じで稼いでいただければと。

[寺] サニーバンクさんの中で複数の仕事を取っていく感じですね。そうなると、受注を増やすのが大事ですね。

[上] そうですね、メニューを増やさないと受注も増えないと思います。もちろん会員もそうなのですが…。

[寺] 発注者、受注者共に「登録数を増やす」ところからですね!このnoteもサニーバンクが皆さんの目に触れるきっかけになればと思います。

[く] と、キレイにまとまったところでお時間です!今回は上濱の話を伺って、私もこの先の仕事の流れについてだいぶ整理できました。

[寺] はい。今日はありがとうございました! リアルタイムでお話を伺えて良かったです。ぜひ今後ともよろしくお願いいたします!

[上] こちらこそありがとうございました!是非今後もいろいろとお願いいたします!

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