【スタッフコラム】いま話題の白杖について調べてみました
こんにちは、はじめまして。サニーバンクで音声解説を担当しているさっちんです。最近入社しました、どうぞよろしくお願いします。
メジャメンツ入社前は点字図書館で録音図書制作、そして社会福祉協議会で地域福祉に従事しました。
趣味は、ベランダガーデニングです。特に最近は多肉植物が増え、ぼんやり眺める時間が楽しいです。
みなさん、「恋です!ヤンキー君と白杖ガール」見ていますか?
1・2話が放送され、この先の展開がとても楽しみですね。放送時間が待ち遠しく、テレビの前で待機するなんて、久しぶりです。
サニーバンクの音声解説担当としては、もちろん解説も見逃せません。
放映時間は、音声解説なしで観て、そのあとはTVerで音声解説付きで観て、テレビやパソコンの前で、「このタイミングでいれるんだ」とか「そういう言い回しで表現できるんだな」と、みるたび発見があり、とても勉強になります。
また、番組内の音や、そしてセリフ自体にも、工夫を凝らしているのを感じます。
視覚障害者の友人たちと感想を言い合って、どの音(解説)がよかったのか、納得したり補足を加えたり、くりかえし何度も楽しんでいます。
一番好きなセリフは、2話冒頭の黒川のセリフ「白杖と点字ブロックってやつがユキコさん守ってくれてんだよ、発明してくれた人、マジありがとう」です。冒頭2分弱で心を鷲づかみされました。そう、そうです、白杖ありがとう!って私も思ってる!
そこで、白杖について調べてみました。
そもそも、白杖(はくじょう)は、なぜ「白色」なのか。
(写真の説明)2本の白杖が写っています。一本はアドバンテージ(ロングケーン)折り畳み式パームチップ。もう一本はIDケーン折り畳み式です。用途に応じて使い分けます。
白杖の発祥は、イギリス。視覚障害当事者が自宅付近を歩くための杖として、アスファルトのチャコール色に対して目立つ色として、白色を選んだのが始まりです。その10年後の1931年、フランスの慈善活動家が、官公庁へ働きかけ、白杖を視覚障害を持つ負傷軍人と市民に大統領からの贈呈式を行ったことで白杖は認知されて行きます。同じころアメリカでは、ライオンズクラブを通じて普及活動が行われ、大規模な認識向上・支援キャンペーンも行われました。世界大戦の影響もあったかと思います。その後米国のすべての州で白い杖安全法が施行され、現在も10月15日を国際白杖の日と定めて普及に努めているそうです。
日本での運動の記録は見つけられなかったのですが、白杖への感謝と供養が書かれている「盲杖塚」という慰霊塔が神戸にあること、そして、白杖の携行については、道路交通法第十四条に定められていることが分かりました。
※『目が見えない者(目が見えない者に準ずる者を含む。以下同じ)は、道路を通行するときは、 政令で定めるつえを携え、又は政令で定める盲導犬を連れていなければならない。』車両の運転者は障害を持つ人に対し特に安全を配慮する義務を持ち、その対象であることが分かるように白杖の携行を義務付けているわけです。(日本歩行訓練士会HPより引用)
いろいろな気持ちがあるけれど、安心して歩く人が増えたらいいな、安心して白杖を持つ人が増えたらいいな。すこしでも困りごとが少なくなるよう、お互いが一緒に笑えるように日々頑張っています。