【恭加の「 THEATRE for ALL 」感想文】12「AR三兄弟の素晴らしきこの世界(バリアフリー編) AR三兄弟」
こんにちは。恭加 (きょうか) です。
恭加がご紹介する、バリアフリー オンライン劇場THEATRE for ALLの作品。
第12回の今回は、「AR三兄弟の素晴らしきこの世界(バリアフリー編) AR三兄弟」をご紹介します。
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この作品は、BSフジで放送している「AR三兄弟の素晴らしきこの世界」の特別編である。
体に経験を宿したいろいろな職業の人達のフォルムと動きを最先端技術で記録することにより、新たに生まれる芸能と芸術の可能性を探るドキュメンタリー映像だ。
まず、「AR」。「AR」は一般に拡張現実と訳される。
実在する風景にバーチャルの視覚情報を重ねて表示することで、目の前にある世界を「仮想的に拡張する」ものだ。
最近の例でいえば、「ポケモンGO」がARである。
スマートフォンを通してみると、あたかも目の前にポケモンがいるように見えるため、画期的だということで大ブレイクした。
さて、この作品は、バレリーナダンサーと、力士の芸術方向の拡張をしている。
バレリーナダンサーの踊っているところ、力士の相撲をしているところの映像を撮り、スマートフォンのカメラである場所を映すと、そこに映像が映る。
例えば、十円玉をスマートフォンで映すと、その十円玉の上で力士が相撲をしたり、バレエダンサーが踊ったりする。
ARを一表現として使えないかと思って、作品を作ったとのこと。
ARは出来ないことを可能にする技術である。
例えば、
「町中にライオンを放し飼いすることは現実では不可能だが、ARの技術を使えば自由にできる。」とAR三兄弟の川田さんは語る。
確かに、ARを使えば自分の家を動物園にすることもできる。
ひとり暮らしで動物が飼えない人もARがあれば、実際に飼っている気持ちになれるかもしれない。
ARが色々な可能性を無限大にしてくれるんだと思った。
そして川田さんは、
「いろんな経験を宿した人のデータを残して、文明丸ごと再生できるようにしたい。
江戸時代やそれ以前の文明のことは、本当なのか嘘なのかわからない事が多い。だが、これからはこうやって保存していけば文明が消えることは無い」と、語った。
確かに、江戸時代やそれ以前のことは、誰も見たことが無い為本当かどうかなんてわからない。
こうやって、目に見える形で保存することによって、正しい歴史を残すことができるのかもしれない。
また、
「コロナ渦でシルクドソレイユの方が、パフォーマンスをする場がなくなり、表現者としてあるレベルに達しているのに、それを表現する場がないのはもったいない。そんな方の新しい表現の場になるといい」
と語っていた。
ARの技術を使うことで、好きなアーティストのコンサートを家で、間近で見られるようになる。
芸能の世界でも、新しいコンテンツになりそうだと思った。
また、映像さえ残しておけば、亡くなった方のパフォーマンスさえも間近で見ることができるのは画期的だと思った。
この作品では、スマートフォンをかざして映像を見ていたが、目に入れるだけで映像が見える、ARコンタクトレンズも最近開発された。
まだ発売の予定などは不明だが、視野に直接データを表示する方法で開発された為、このレンズを使ってみることで、映像がまるで目の前で起こっているように見える。
このレンズを使うことで、今まで近くで観れる機会のなかった女優や俳優、モデル等も、ARでもっと身近な存在になるのかもしれない。
そうなれば、よりリアルにAR三兄弟の作品をみることができると思った。
そしてこの作品は、オリジナルと日本語字幕の二種類ある。
ただ、どちらともに語りがあり説明をしてくれるため、目が見えない方にも楽しめる作品だ。