【恭加の「 THEATRE for ALL 」感想文】13「【2つのQ】 KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 renew KYOTO EXPERIMENT 2021 SPRING」」
こんにちは。恭加 (きょうか) です。
恭加がご紹介する、バリアフリー オンライン劇場THEATRE for ALLの作品。
13回目は、【2つのQ】 KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 renew KYOTO EXPERIMENT 2021 SPRING」の感想です。
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「renew KYOTO EXPERIMENT 2021 SPRING KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭」
この作品は、「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2021 SPRING」の開催までを追うドキュメンタリー映像である。
京都国際舞台芸術祭とは、2010年から毎年、京都市内で開催している国際舞台芸術フェスティバルである。
フェスティバルのテーマは実験。国内外の実験的な舞台芸術を紹介するフェスティバルだ。
2020年の秋に開催するはずだったこのイベントは、コロナの影響で延期になった。
毎年、国外からもアーティストを呼んでいたが、2020年は9~10組全てのアーティストがコロナで入国制限を受けて来日できずに、2021年の春に延期を余儀なくされた。
先の見えないコロナ渦で、フェスティバルの形を変えてでも開催をしようと奮闘し続けるドキュメンタリー映像である。
まず、舞台芸術とは演劇、歌舞伎、ミュージカルなど、舞台や空間上で行われる芸術の総称である。
人そのものが作品となり、鑑賞対象となるものが舞台芸術である。
そして、開催する地域がなぜ京都なのかということだが、伝統的でありながら、イノベーティブな気風もある京都という街で展開することで、より豊かな展開を活かせることができると考えているそうだ。
京都といえば観光地であり、文化的なイメージがある。
だが京都は伝統的な産業だけではなく、先端的な技術を持った企業が京都を拠点に企業活動をしている。
また、京都は国際的な街である。海外の文化機関が東京だけでなく、京都に拠点を置いていたりする。
京都には、非常に新しいこと、革新的なこと、実験的なことを大事にしている文化的な状況があると気づき、京都を選んだと主催者は語る。
国際的な街であるため、単に演劇祭をやるのではなく、国際的な演劇祭にし、京都の文化を踏まえ、新しい実験的なものを紹介するフェスティバルにしようと思ったそうだ。
1つの作品ではなく、複数の作品を集めフェスティバルにしたところが、この京都国際舞台芸術祭の見どころだと思った。
また、京都について元々詳しくない私は「京都=舞妓さんや歴史的な文化遺産のあるところ、古風で風情のある街並み」というイメージしかなかった。その為、京都で海外のアーティストを呼んでフェスティバルを開くのはミスマッチでいいなと思った。
だが、実際の京都は国際的な街であり、私のように京都についてあまり知らない方も、フェスティバルやこの動画を通して京都を知るきっかけになるかもしれないと思った。
また、京都は舞台芸術が市民に浸透している街である。
国際的に見ても先駆的な取り組みがされいて、2010年から毎年『KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭』が開催されている。
新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインの基本内容を遵守しながら、2021年春に無事に開催することができた。
コロナ渦でイベントとなると、開催について批判の声があったり、
他の地域の方が来たりすることが難しい為集客も厳しくなる。
元々開催するはずである2020年の秋よりも、無事に開催できた2021年の春では、圧倒的に2021年春の方が感染は拡大している。
そんな中で、運営陣は、どんな形であれ2021年は開催すると言っていた。
収束の見込みがなく、この先も厳しい状況が続いていく。
その中で、実験的な表現を作って共有していくということがこのフェスティバルの一つの目的だと語っていた。
ウイルスが猛威を振るっている状況であっても、止めなくてもできることはあるってことなのかなと語る。
この動画では、結果的にこのフェスティバルを有観客でやったのか、オンライン配信でやったのかはっきり伝えるシーンは無かったが、動画の最後に、”中止 延期 オンライン配信、繰り返される変更の通知”とある。
オンラインでフェスティバルとなると、生のものでなくなるため迫力が劣ったり、視点もカメラマンからみたフェスティバルになったりしてしまう。
そういった部分をどうやって克服したのか、オンライン配信で心掛けたことはなにか、
実験的な表現の説明が無かったので、そこが知りたいと思った。
そして本編を観ただけでは、いつ開催予定だったのがいつに延期になったのか、どんなフェスティバルなのか、わかりづらかった。
もともと、このフェスティバルについて知っている方でないと、本編だけで理解するのは難しいかもしれない。
また、この作品はオリジナルだけでなく、日本語字幕と英語字幕がある為、耳の聞こえない方も、電車の中など音を出せない環境にいる時でも、海外の方にも、みてもらえる作品になっている。
また、何かをみせるのではなく、対話がメインになっているため、音声ガイドは無いが、目の見えない方も見てもらえる作品だと思う。
個人的には可能であれば、どんな作品を取り扱っているのか、パフォーマンスの部分が少し映ったところはあったが、何をやっているのかあまりわからなかったため、もう少しその部分を映してほしかったし、どんな作品なのか説明も少しほしいと思った。