【アンケート結果報告】信号いろいろアンケート(前編)

2022年2月15日

白状を持って横断歩道を渡る男性のイラスト

【アンケート結果報告】信号いろいろアンケート(前編)

2022年2月

地域や年齢よりも外出時の移動手段が結果に大きく影響、「信GO!」アプリの認知度は 53.8%

  • 対象者:一般(視覚障害者に限らず全般的に) 
  • 調査方法:WEBアンケート(メルマガやSNSで当事者団体等にも調査を依頼)
  • 調査期間:2021年12月21日~2022年1月24日(有効回答数 132名)

(注意)「WEBアンケートに答える」という時点である程度のネットリテラシーがあることが条件になりますし、晴眼者との比率や協力を依頼した組織にも影響しますので、統計として利用するというよりも、自分が想像したものとの違いを把握する目的としてご利用いただけましたら幸いです。

 「調査結果」

(前編は数値による調査結果を公開します。個別のフリーワードでの意見は後編にて公開します。)

Q1.次のシステムをご存じですか?高度化PICS、歩行者支援アプリ「信GO!」(単一回答)

結果の円グラフ。知らない 46.2%。聞いたことはあるが利用したことは無い 42.4%。利用したことがある 11.4%。見え方、外出時の移動手段による考察は後述。

「信GO!」アプリの認知度は 53.8%でした。

利用経験については外出時の移動手段で大きく差がでました。「主としてガイドを利用している」人は半数以上の 52.4%が知っているものの利用者は 4.8%にとどまりました。一方「白杖・盲導犬・ガイド等は使わず、単独で移動している」人は 44.4%の認知度に対しその半分の 22.2%の人が利用したことがあると回答していました。スマホアプリに対する意識の差が出たように思います。ちなみに年齢による差はあまり見られませんでした。

Q2.次のシステムをご存じですか?歩行時間延長信号機用小型送信機「シグナルエイド」(単一回答)

結果の円グラフ。知らない 31.1%。聞いたことはあるが利用したことは無い 51.5%。利用したことがある 17.4%。見え方、外出時の移動手段による考察は後述。

晴眼者に対する認知度は 20.0%と今回の調査で最も低い結果となりました。

一方で視覚障害者に対する認知度は高く、特に「主としてガイドを利用している」人は約半数の 47.6%が利用者ということです。

Q3.次のシステムをご存じですか?手元のポール型装置で色や音、振動を伝える信号機補助装置(単一回答)

結果の円グラフ。知らない 69.7%。聞いたことはあるが利用したことは無い 23.5%。利用したことがある 6.8%。

認知度が 30.3%と、全体的にあまり知られてない結果となりました。

障害のあるなし、地域、年齢などどの指標で見ても同じような結果でした。

Q4.次のシステムをご存じですか?音響式信号(ピヨピヨやカッコー、通りゃんせ等のメロディが鳴る信号)(単一回答)

結果の円グラフ。知らない 6.1%。聞いたことはあるが利用したことは無い 15.2%。利用したことがある 78.8%。見え方、外出時の移動手段による考察は後述。

特に全盲の人には無くてはならないものなので当然と言えば当然ですが、認知度・利用度ともに高い割合を示しました。

ただし、晴眼者の 13.5%が「知らない」と回答していることを考えると、設置されてない地域なのか全く気にしてなかったのか気になるところです。

Q5.次のシステムをご存じですか?青延長用押しボタン付き信号(単一回答)

結果の円グラフ。知らない 13.6%。聞いたことはあるが利用したことは無い 47.0%。利用したことがある 39.4%。見え方、外出時の移動手段による考察は後述。

これも認知度は高く 86.4%となりました。

その中でも「主としてガイドを利用している」人の利用度が高く 61.9%となりました。ガイドヘルパーの方が教えてくれてる(押してくれてる)のかもしれません。

Q6.次のシステムをご存じですか?視覚障害者用道路横断帯「エスコートゾーン」(単一回答)

結果の円グラフ。知らない 19.7%。聞いたことはあるが利用したことは無い 14.4%。名前はしらなかったが利用したことがある 12.1%。名前も知ってるし利用したこともある 53.8%。見え方、外出時の移動手段による考察は後述。

この質問だけ「エスコートゾーン」という名前の浸透度を測るために回答を1つ増やしました。

結果としては晴眼者は半数以上の 53.3%が「知らない」と回答したのに対し、視覚障害者は半数以上が「名前も知ってるし利用したこともある」と利用度が高い結果となりました。

「主としてガイドを利用している」人も 71.4% が利用しているという高い結果となりました。

まとめ

外出時の移動手段によって認知度や利用度に大きな違いが見られました。

当初アンケートを実施する前は「通勤手段が違うから都心と地方で結果が大きく違うのでは?」「仕事をしている世代やスマホを活用している世代と高齢者とでは生活スタイルが違うので差がでるのでは?」などと考えたため、地域や年代の質問項目を設けましたが、どれもほとんど差が出ることがありませんでした。それよりも最も大きく差がではのは「見え方、外出時の移動手段」でした。

また、移動手段に関しても「主としてガイドを利用している」人は高齢者が多いのではと想像していましたが、アンケート結果では全年代にガイドを利用している方がいました。地域も東京や地方などバラバラでした。

今後は移動手段に選択肢があるように、信号を渡る時の情報の取得方法も選択肢があるといいなと感じる結果となりました。


回答者属性

回答者属性としては以下の通りです。
「主としてガイドを利用している」人の年齢分布を見ますとまんべんなく分布していることが分かります。

都道府県別グラフ。一都三県 45.5%、それ以外 54.5%。年代別円グラフ。20代 7.6%、30代 11.4%、40代 25.8%、50代 29.5%、60代 19.7%、70代 6.1%。性別円グラフ。男性 59.1%、女性 37.%、その他または答えたくない 3.0%。
視覚に関しての円グラフ。全盲 51.5%、弱視 19.7%、晴眼 19.7%、その他 9.1%。見え方、外出時の移動手段の円グラフ。見え方に困難はない 22.7%、主としてガイドを利用している 15.9%、主として白杖を使用している 44.7%、主として盲導犬を使用している 6.8%、白杖・盲導犬・ガイド等は使わず、単独で移動している 6.8%、その他 3.0%。(参考)「主としてガイドを利用している」と回答した方の年代の円グラフ。20代 14.3%、30代 4.8%、40代 23.8%、50代 14.3%、60代 28.6%、70代 14.3%。

本調査に関するお問合わせ先 

株式会社メジャメンツ サニーバンク事務局

sunnybank@measurements.co.jp

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