【アンケート結果報告】信号いろいろアンケート(後編)
【アンケート結果報告】信号いろいろアンケート(後編)
2022年2月
信号で困っている声は多数、この声を多くの人に届けたい
- 対象者:一般(視覚障害者に限らず全般的に)
- 調査方法:WEBアンケート フリー記述(メルマガやSNSで当事者団体等にも調査を依頼)
- 調査期間:2021年12月21日~2022年1月24日(有効回答数 56名)
「調査結果」
後編はフリー記述による回答をご紹介します。※前編はこちら
Q1.信号機や道路横断に関して、感じていること、良かったこと、嫌な体験をしたこと、知ってる情報など、なんでも結構ですのでご記入ください。(フリー記述)
- 場所によっては歩行信号時間(秒)が短すぎて渡りきれない。(16号線) 千葉県 50代 女性 片目失明、視野部分閉鎖
- 緑内障視野欠損です。 狭い路地の横断歩道、隣に渡っている人の足音につられたら赤信号でした。 長崎県 50代 女性 視野欠損と眼瞼痙攣
- 横断歩道の塗装が薄れており、車からの視認性が悪く、塗り直しをしっかりしてほしい(警察)。横断歩道を歩行者が渡ろうとしている場合、自動車は一時停止しなければならないのに、全国の調査では停止率4%という県もある。ドライバーには「横断歩道での一時停止はマナーではなくルールである」ことを肝に銘じてほしい。わたしは白杖を持って横断歩道(信号のない横断歩道)を渡っていたにも関わらず、車にひかれ、3ヶ月経った今も痛みで一歩も歩けず車椅子生活のまま。視覚障害に加え車椅子では白杖も使えず移動もままならない。白杖についての道路交通法第14条第5項、第71条第2号をドライバーには遵守してほしい。また、横断歩道の手前に一時停止を促すスピードバンプや、横断歩道自体を盛り上げるスムース横断歩道を適切に設置してほしい。スムース横断歩道については盛り上げるのは道路管理者、横断歩道の塗装は警察、と、管轄が違うらしい。予算が無い、管轄が違うと、言い訳ばかりで辟易する。 三重県 40代 女性 弱視
- 弱視は、信号機の背面にボードをとりつけていただくことで、背景の壁の色や日光の影響が少なくなり、視認しやすくなるので、検討いただければうれしいです。 愛知県 50代 女性 弱視
- 主に大きい横断歩道だと信号機の場所がわからないなで、音声信号機が各地に導入されるとありがたいです。 最近では、ドラマの影響を受けてから、横断歩道を一緒に歩いてくれる人が増えました。 大阪府 20代 男性 弱視
- 私の住む地域は町中までいかないと音響式信号機が設置されている場所がなく非常に困っています。 群馬県 20代 女性 全盲
- 音響信号やエスコートゾーンが増えるとよい。また、音響信号は1日中音が鳴っているとよい。 愛知県 30代 男性 全盲
- 東京都北区、北本通りにはどの信号にも音響信号が付いていません。どこか1カ所でも音が鳴ると安全に横断できるのですが、警察に伝えてもなかなか設置されません。 東京都 30代 女性 弱視
- 押しボタン式の信号だとわからず、ずっと待ち続けていたことがある 東京都 30代 男性 晴眼者
- 音響信号付近での、選挙活動の禁止 東京都 40代 男性 晴眼者
- 私は発達の特性も有り、向かってくるものをよけたりするのに困難を感じていますので、横断するとき向こうから自転車がスピードを出して近づいてくるとうまくよけられず怖い思いをすることがあります。 自転車専用の通るところは区切られていますが、あまり守られていないことも多いので残念に思うことがあります。 逆に良いなと思うことは、京都駅手前の交差点の信号は「通りゃんせ」のメロディーが流れてくることです。このメロディーを聴くと「あぁ、京都だなあ」と嬉しく感じます。 ご当地ならではの信号機のメロディーを聴けると楽しいですね。 京都府 30代 女性 晴眼者
- 全ての信号機に音響式信号機や青信号延長などあるといいと思う。 夜間でも分かるように、音以外の案内方式があるといい。スマホと連動するなどできるのなら、いいと思う。 千葉県 40代 女性 晴眼者
- 歩者分離式の信号交差点にはすべて、音響装置を設置していただきたいです。 また、スクランブル交差点や車道の幅が広い横断歩道(長さがとても長い横断歩道)にはすべて、エスコートゾーンがあるととても助かります。 愛知県 40代 女性 全盲
- スクランブル式信号で、時間が短すぎて視覚障害者(全盲)が渡り切れないことがあります。 また、渋谷駅、ハチ公前のスクランブル交差点は、大型ビジョンの音が大きすぎて、音響信号の音はおろか、車など環境音がまったく聴こえません。 東京都 40代 女性 全盲
- 音を流す時間や音量の設定は近隣住民や視覚障害者以外の人が会議を開いて決めてしまって、決まった内容は広報誌にも公開されないまま適応されてしまうので利用者である視覚障害者は内容を知れません。 晴れている無風の日と土砂降りの強風の日とでは、同じ音量レベルでは聴こえ方が異なります。 要望を出そうにも「設置してもらってるだけで感謝してくださいよ」的な高圧的な物言いをされるようでは黙って利用してろと言われているのと同じです。 視覚障害者の意見を初めから抜きにして設定情報を決めてしまって公開もしないでそのまま適応してしまうという決め方は納得できません。 音だけを聴いて横断しているわけですから聴き間違えや勘違いは歩行訓練を受講していても起こりますし、仮に勘違いしてしまって赤信号の表示になっているのに横断して車に跳ねられても目が不自由だから特別扱いでお咎め無しという特例扱いなどされずに信号無視の扱いのようです。 愛知県 50代 男性 全盲
- 音響式信号機は、多くの場合、8時~19時に稼働しているように思うが、せめて7時~22時ぐらいまでは稼働させてほしい。 また、歩車分離式の信号は状況の把握が非常に困難なので、これには必ず音響式信号を整備してほしい。 広島県 40代 男性 全盲
- 音響信号の音が鳴る時間は全国一律にしてほしい。また、工事などで突発的に音が鳴らないときは警察官などの配置をしてほしい。 神奈川県 30代 その他または答えたくない 全盲
- 亀戸駅の点字ブロックは、道に埋め込まれている状態です そのため、道の色と同化してしまっていて白杖が点字ブロックから外れると迷うことが多くあります。 点字も薄くなっているのと古い点字ブロックなので点が小さく分かりずらいです。 また、バス停に行く方へはエスコートゾーンも音声信号もありません。 信号→バス停→信号→人道 信号から信号までの点字ブロックは上記の物と同様 迷っていると、信号が短いため、変わってしまいます。 何か、一つでも付けるだけで変わると思います。 東京都 20代 女性 全盲
- 私は先天盲です。白杖を使用して、一人で歩くことが有ります。この時の心構えは、「信号の色が私の安全を保障してくれるわけでは無い」です。信号が(赤)でも、車が来なければ渡って安全、たとえ信号が(青)でも車などが前を横切れば危険です。 決まりや法律を守らない主義ではありません。又、「視覚障害者だから、信号は守る必要は無い」などとは、毛頭思ってはおりませんが、車が1台も通らない・人っ子一人通らない横断歩道で待ちぼうけでは、事が進みません。 ですから、自分の耳と感覚で渡ってしまいます。願わくば、日本に設置されている全ての信号機がどんな状況に有る人にも識別できるもので有って欲しいと思います。 兵庫県 70代以上 男性 全盲
- 信号待ちをしていたら、急に自転車が前を横切って「あっ」と言って通り過ぎたと思ったら白杖が折れていた。 信号待ちをしていると「青になりましたよ」とよく声をかけられる。 歩車分離信号は、いつ渡っていいか判らないので、車が自分と同じ方向に動きだしたら渡ってしまう。 愛知県 50代 男性 全盲
- 地方の信号は音響信号機が無いことが多いと感じていますので、アプリで青信号を通知するサービスが普及して欲しいと思います。また横断した後に「今赤信号でした。青で渡ってください。と言われて少し嫌な気分になったことがあります。 鹿児島県 50代 男性 全盲
- 比較的広い道路などで、歩道の角が円弧や斜めにカットされている場合、横断歩道が見えないと方向を見失いやすい。 特に、自動車が併走しない歩車分離型の場合は気付かないうちに交差点の真ん中に出てしまう可能性が高い。 このような交差点に関しては重点的にエスコートゾーンを整備して欲しい。 周囲からの騒音苦情の問題で、押しボタンを幼いと音響信号が鳴らないケースが増えている。 特に、夜間・早朝の時間帯には、ボタンを押しても鳴らないところもある。 押しボタンの場所を示す ポポッポポッ という音が鳴らされており、周囲がさほど騒がしくなければ十分に聞こえる。 あの音は深夜に鳴っていても騒音の苦情はなさそうであり、あの音を青の時に少しでも帰られるか、せめて青に変わる瞬間だけでも音を鳴らすように回路を変更することは難しくないのではと思う。 スマフォのカメラやブルートゥース機能を用いて案内するシステムにも期待はしているが、普及に時間がかかりそうであり、 まだまだ視覚障害者のスマフォ利用率は高くない様子、このようなアナログ方式との併用が現実的と考えている。 要するに、欧米で普及しているカタカタ音がする音響信号機に近いイメージに、あの押しボタンの音を利用するだけで、かなり改善できるのではと思うのですが。 音響信号でなくても「青になりました」というだけの押しボタンもあるが、あれでも非常に有用である。 埼玉県 50代 男性 全盲
- 標準で信号機はすべて音が出るシステムにしてほしい。 押しボタン式という発想はやめてほしい。 香港の信号のようにしてほしい。 東京都 50代 男性 全盲
まとめ
今回、多くの声が集まりました。ほとんどが困っているとの声です。
ここで紹介した声はほんの一部ですが、今回いただいた声は全て適切なところへ届けていきたいと思います。
大切なのは「音響式信号が設置される」「エスコートゾーンが設置される」ということではなく「安全に移動できること」です。しっかりと目的と手段を認識して、いかに皆さんが安全に安心して24時間生活できるようにするか、これからも考えていきたいと思います。
今後もアンケートやヒアリング、安全に移動するためのアクションを取っていこうと思いますので、アイデアや要望などございましたらいつでもご連絡ください。
回答者属性
回答者属性としては以下の通りです。※前編と同様です。
本調査に関するお問合わせ先
株式会社メジャメンツ サニーバンク事務局
sunnybank@measurements.co.jp
障害者専門クラウドソーシングサービス サニーバンク
https://sunnybank.jp/